今熊山頂から北に下ると雄滝、雌滝の一対の滝があり八王子市内で最も大きく美しい滝として知られている。ここ今熊山は美しい滝だけでなく、神社にまつわる呼ばわりやま伝説もある。1500本のミツバツツジが山の急斜面と神社全体を埋め尽くすように咲き誇る4月上旬から中旬。この短い期間に今熊山&今熊神社では最高の眺めを満喫することができる。

 わたしは、八王子市川口町という古代史に名を連ねる豪族が住んでいた古い田舎町の出身。昔は家族で登った今熊山(標高550m)と、その山の麓にある今熊神社には春になるとミツバツツジや滝を見に4月中は忙しく隣町の山里に出向いていた。

 中学に上がるとこの今熊付近や上川町、いわゆるド田舎から多数の同級生が川口中学校に自転車で通学をしてきた。かなりのキロ数だったろう。週末になるとわたしは今度は家族とではなく、友達と今熊山でよく遊んだのだった。


        今熊山・今熊神社(東京都八王子市上川町)
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      桜は雪でだいぶ散ったが、ミツバツツジはまだ蕾がいっぱいだった。

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      山肌にびっしりと咲き誇るミツバツツジに圧倒された。

 そんなこんなで懐かしい記憶をたよりに、なんと45年ぶりに前日の雪がまだ残る山深い懐かしの里を詣でてみたのだ。今の家から40分程度のドライブで、気分はお里帰り。前日の雪がうそみたいな晴天、平日の朝9時はまだ駐車場の車もまばら。WEBの案内には駐車場10台分(無料)とか書いてあったが、もうちょっと多く停められそうな感じ。

 駐車場内で地元の婦人部の売り出しがあり、あんこおやきを買って食べた。素朴な・・・というか懐かしの田舎のおやつ。ミツバツツジを見に来て、そのままトレッキングする人がほとんどだから、朝早く行かないと車は停められない。しかもバスとかだとここまで辿り着くのがかなり大変。バス代も確か凄かったハズ(汗笑)

 11日は、午後仕事なのでトレッキングはあきらめて、神社周辺の山々とミツバツツジの群生を堪能した。昔から変わらない風景はまだまだ自然の宝庫。品川や横浜ナンバーの車が停まっていたから、穴場感は薄れてきたのかもしれない。それでも無数の野鳥の鳴き声がこだまする、れっきとした東京都の美しい森林には違いない。
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 次回は夏に訪れて、トレッキングで今熊山の頂上まで行きたいと思った。駐車場でおにぎりや焼きそば、燻製チーズ、燻製たまごとかを仕入れてね。おばちゃんが勧めてくれたのは燻製たまご(笑)やっぱ、食べる事はしっかりと押さえておきたい。そして相変わらずほぼお金のかからない極上のアクティビティだ。かかるのは神社のお賽銭だけよ(笑)
                            地元の今熊太鼓は八王子でも有名。
                           太鼓